ホリスティックメディカルクリニック

診療時間
9:00~12:00 / 14:00~18:00
休診日
水曜、土曜午後、日曜、祝祭日

046-877-5020(予約制)

お問い合わせ

言葉を発して「人と人のつながり」を生み出したい。

投稿日:2020年6月24日

2020年2月下旬、葉山にある本田院長宅にて。

インタビュアー:渡部忠
回答:本田秀佳(ホリスティック・メディカル・クリニック院長)

先日、クリニックが秋谷の方に移転されるかもというお話をうかがいましたが、その後、いかがですか?
本田
決定したら改めて告知させていただきますが、秋谷への移転は、中止になると思います。
理由としては、元々自分の中で確信を持って移転しようとしていたというよりも、土地から再生する場所のエネルギー(移転予定先は土地の再生地となる)が高いことや、同じような目的をもった意識の高い人達とのコミュニティができるということ、移転先を探していた時に向こうから話が舞い込んできてチャンスなのかなと思ったことなど、外から自分を納得させる材料を持ってくる感じがあったからです。

アクセスが悪い場所なので、本当にここでいいのかな? みんなの意見も聞いてみようかな? ということで、患者さん方にも意見を聞いてみたりしても、いい感触だったので、やっぱりここでいいのかな、となっていました。

でも両親からの激しい反対にあい、まぁそれ自体は今までも私が何かをしようとすると必ず反対されてきたので、クリニックの開業時も内緒にしていましたし、自宅の購入も内緒にしていてあとから教えたくらいなんで、あーまたかぁくらいではあったんですが、何故か今回の移転に関しては親に内緒にしなくて話してたんですよね。それで、まぁ反対もされているし、移転するなら親子の縁切る覚悟が必要だな、と思っていて、今までならそれも辞さない感じできてたのですが、今回はなぜか決めきれずにずーっと悩んでいたんですよね。

それで、なにをこんなに逡巡しているのだろうと思ったら、やはり、実際に移転した場合、来る人が限られる、と、そのことが引っ掛かっているのだと気づいたんです。
それは、アクセスが悪いという物理的な問題もありますが、そうではなく、「意識が凄く高い人」が多く来る。逆に、一般的な感覚の人は来なくなる。そもそも私がやりたいのは、そういうことなんだろうか? と思ったんです。

凄く意識の高い人を集めて医療を行うのはやりやすい。それこそ、自由診療でもできると思います。でも、私はきっとその中間層の人たちの「目覚め」「気付き」をうながして、自分らしく生きることに関心を持って頂く、ということをずっとやっているし、それがやりたいことだと、改めて気づいたんです。
そう考えると、移転先は果たしてそれに向いているのか? となり、なので、クリニックは「普通の人」が来やすい今のところ、もしくは周辺でアクセスしやすい場所を選び、現移転予定先は、そこに見合った別のことをやれたほうがいいのかなと思い始め、その話を移転先を計画されている方にお話して、という段階です。
あとはここ最近の日常となった「ライオンあくび健康法」を毎日やっていて、頭で考えるより、感覚や心での決定がしやすくなっているので、そういうことも関係しているかなと思います。

この間、クリニックの患者さんに集まって頂いて、その移転計画のお話をされましたよね?
本田
はい。そのときは、私の目指しているところ、大切にしたいことをご説明して、移転先に至る道順を説明して、みなさんが実際に行くとなったときの写真などを御覧いただきました。
また、そこの「土地の再生」の話、土地の再生によるエネルギーの高まりなどを説明しました。
当日は土曜日の午後にもかかわらず40人くらい来てくださったんです。こんなに関心を持ってくださっているんだ、というのと、色々な面でなんだかすごく、私に良かった時間でした。
それまで、どちらかというと私の想いの一方通行な感じがしていたのが、目に見えるカタチで、(クリニックのことを)想ってくださる人がこんなにいて、その質問内容も、ご自分に関することだけでなく、他の人たちの行きやすさまで考えて聞いてくださったり、一般的な「設備はどうなるんですか?」とか「部屋はどうなるんですか?」のような会話とぜんぜん違う内容で、「お一人お一人がご自分の豊かさと繋がり調和のとれたあり方を生きられるように!」と思って診療を続けてきたことが無駄じゃなかったなぁ、伝わってるんだなぁって本当に嬉しかったんです。
患者の皆さんは現在、クリニックが引っ越す、という感覚のままですか?
本田
はい、そうです。
クリニックが移転先に引っ越しても行きたい。といってくださる方々もいましたが、私は、その集まりを通じて、その部分を軽く考えていたなと実感しました。
それこそ、スピリチュアル的な考え方だと、「波動はひきあう」「来れる人が来ればいい」「来れない人はしょうがない」といったような、否定ではなく生き方が違うからそれはしょうがない、という風になるんですね。アクセスが悪いから、遠いから行けない、というのは固定観念に縛られているからで、本当に必要ならどれだけ遠くても行くし、実際今クリニックに来られている方は都内や茅ケ崎など遠方からの方が多いですし、薬がほしいだけなら、近隣に病院がないわけではないから、平気ですよね、という感じだったんです。
でも、説明会に来ていただいた方達とお話をして、「行きたいです」と言っていただいたときに、それは、波動が合う合わないではなく、私との信頼関係や、日々のコミュニケーションの中で「この人にカラダを診てほしい」という想いをもって頂いているから、私がどこへ行こうとも、それが不便でハードルがあがることでもついていこうと思ってくださるということなんだと。
それは、波動があわなければしょうがない、というのとはぜんぜん違うことだなと気づきました。
よかったですね。この一連のお話は、言葉に落してみなさんに伝えたいですか?
本田
そうですね。これは、私にとってとても大事なことでした。
このお話は、現在のクリニックの患者さんとの関係そのものですね。
本田
本当にそうですよね。すごい流れです。これがないと気づかなかったことですね。
以前から2020年には大きな変化があると感じていて、それはクリニックを移転することでステージが上がることだと思っていたのですが、そうではなく私の意識の変化、世界観の変化ということだったんだなと思います。
とにかく大きな気づきでした。
今話していて、本当に自分の中で理解したという感じです。
それは私もいい機会に恵まれました。
本田
私がクリニックをつくったときも、すごく深い感覚ではつくっていないんです。
やってみたらと言われ、しっくりくるから作ろう、それくらいしかなかったんです。
世の中に貢献しようとするわけでもなく、何ができるかもまったくわからない未知の状態。ただ、クリニックを作ることに自分の中でコンセンサスが合った。だからやってみた。
やっている中で、気づくことや、感じることがあり、方向が見えてきた。なんとなく私はこういうことが好きなんだとか、こういうことがやりたいんだなということを持ちつつ、患者さんたちとのやりとりの中で、支えられ、突き動かされたりして。少しずつ成長させてもらってきました。
そういう意味でも、結局私が一番やりたいことは、「人と人とのつながり」なんですよね。
自分で言っていて「ほーっ!」と思いましたが、昨年NVCの7日間の集中講座を受講した際に、過去と現在と未来を絵にしてみるワークがあったんです。それは、木をイメージして絵を描くものなんですが、私が木を描いたときに、過去と現在に人との関係が全く出てこなかったんです。患者さんや親、友達などのワードは出てきますが、感覚として強くつながっている感じはなかったんですよね。どちらかというと、他の「モノ」とつながっている感じのほうが強かった。
なのに、そこで自分の描いた絵にあった未来が、「人と人とのつながり」ばかりなんです(笑) で、これからは私自身、色々とつながるんだなと思って。
たぶん、今回のこの取材のように、先生が言葉を伝え始めるということなのでは?
本田
うん、きっとそうなんだと思います。
なぜいままで、こんなに私自身の言葉を出せなかったのか、というのが、メンタルモデルの「欠陥欠損モデル」のオンラインセミナーを受講してよくわかりました。これは、私のタイプの問題なんだって。私が該当するメンタルモデルの「欠陥欠損モデル」というのは、本当に自分のことを言わない。自分の想いも出さなければ、やってほしいことも言わない。なのに、やってほしいというサインは送る。なので、他の人からするととても面倒くさいんですね(笑) 理解してほしいオーラはすごい出すのに、黙る。隠す。無意識でやっていることなので、本人には隠してる意識はないけど、他のひとからみると隠してるという(笑)
なので、自分から発信は苦手なんですが、これからはもっとインタビューして引き出してもらったりしてお話する機会を増やしていけたらいいなと思います。